民宿「ういづ」

全日本トライアスロン宮古島大会11回連続出場のオーナーの洲鎌さん
家族割りや1ヶ月以上の長期滞在、6名様以上団体、合宿割など割引があります。
●1泊 2500円/人
●1週間 2000円/人
●子供(6~12歳) 1250円/人
●6歳以下は無料


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「お父さん、話が違うじゃん!船が・・・万円で買えるって言うから私も賛成したのに、これじゃァ船のほかに同じだけお金がかかってきてるじゃない!もう、船を返しなさい!」
というわけで、私は夫と口を利かなくなった。
結局2週間くらい内地にいて、いよいよ出航の準備も整い、明日は宮古島に向けて出航になった。
ラーメン・アメ・パン・お菓子・水・ビール・着替え等などを大量に買い込みいざ宮古島へ!
実家の両親や友人たちも駆けつけてくれたのだが、あいにく明日は悪天候になりそうだった。
「明日は明け方の4時に出航だ!」と、雇われ船長Aさんが言った。
周りに居る全ての人が
「明日は絶対に出航するなよ。遭難するからな。絶対に出ちゃァだめだぞ。松井さん!わかっているね!」
夫は「はい。わかりました。もう一日待ってみます。」そう言ってみんなと別れたのは夜の7時頃だった。
停泊中の船の中で釣りを楽しみ、電波の悪いテレビを見ながら時間を過ごした。
やがて私たちはウトウトしはじめた。
どのくらい眠っただろうか?
外がやかましい。船が揺れる。
「えっ?誰か居るの?」
ヨットハーバーの入り口には鍵が掛かっていて普通は入ってこられないはず・・・。
「さァ!行くぞ!起きろ。起きろ。」船長Aの声がした。
船長Bも居る。
「海が荒れているから今日は出航しちゃあだめだってみんなが言っていますよ。」
「そんなことは知らん。俺がこの船の船長だから、俺が行くって言ったら行くんだ。」
「大丈夫ですか?」
「これくらいの波は大丈夫だ。外洋に出ればおさまるから。」
なんて言っているうちに錨があがり、エンジンがかかった。
私と夫は急いで船酔い止めの薬を飲んだ。
「出航!」船長Aと船長Bは位置に就いた。
私たちは大急ぎで身支度をしてベットルームに移動。
船が動いた。早い。早すぎる。心の準備が・・・・。
いきなり頭が天井にぶつかる。
体が宙を舞う。
夫と体がぶつかり合う。
とても寝てはいられない。
這いつくばって椅子に座ろうとした瞬間、体がぶっ飛んだ!夫が転げまわっている。
真っ暗な海の中で私たちは二人とも瞬間的に死を覚悟した。
「お父さん~。大丈夫~?」大声で叫ぶ。
「お前は大丈夫かァ~!」真っ暗な船内で大声を出してお互いの無事を確認する。
私は二人の娘に遺書を書いてこなかったことを後悔した。
操縦席は外と中にあるのだけれど二人とも外に出ているらしい。
いったいこの先どうなってしまうのだろうと思った瞬間、私は吐いた。
夫も吐いた。しばらく二人でビニール袋を持ったまま、あっちにころころ。こっちにドタンバタン。
どのくらい経っただろうか?
船長Aが船内に入ってきた。
「あぁ!おらァ死ぬかと思ったよ。怖かったぁ!戻るに戻れんし、死ぬところだったよ。」
(オイ、オイ、オイ、オイ、勘弁してくれよ~)私と夫は意識も朦朧としている中(こいつは失敗だった!)と確実に思った。
こうして宮古島まで船での珍道中が始まったのだった。